
いきなりですが、今日は一冊の本を紹介させていただきます。
樫崎櫻舟著 『茶を楽しむ男たち』
この本は昨日読み終えたのですが、読後感がすごかったです。
著者の樫崎櫻舟(かしざきおうしゅう)氏は、東京八王子で利休ゆかりの茶室獨楽庵を管理運営しつつ、懐石料亭「美ささ苑」の経営をしています。
さらに「茶の湯と美を楽しむ会」通称「楽の会」を主催しており、そこで著者を聞き手とした文化サロンを行っていました。
この本はその中でも、特に男性の茶人や茶にゆかりのある人物との話を文章化し、一冊の本にまとめたものです。
登場するゲストについて少しだけ紹介しましょう。
池内克哉氏
東京近辺のみならず、全国の古美術ファンの中で知らない方はいないのでしょう。
池内美術の主人で、茶道界の重鎮とも呼ばれるすごい人です。
矢部良明氏
人間国宝美術館館長、薩摩伝承館管長となっており、数多くの著書もある方です。
我が家にも多くの本があります。
村瀬治兵衛氏
木地師であり、漆工芸師さんです。この話は三代さんなのですが、治兵衛さんと言えば、
初代がすごい人です。隠居後に趣味で楽焼を焼いたら、思いの外上手だったので、
それが縁で千家の箱書が付くようになったという逸話もあります。
代々なぐりを呼ばれる技法などを駆使し、木目を生かした道具を作る人です。
林家晴三氏
陶磁研究家としては、日本で一番であろうすごい人です。
書籍も多いのですが、その守備範囲の広さは驚嘆の一言の方です。
東京国立博物館の名誉館員にもなっている、とくかくすごい人です。
この他にも、様々な著名人が出ていますので、お楽しみ下さい。
この本は、それぞれのゲストのお茶に対する思いやきっかけ、さらには茶の世界とは何かというようなことなどを、詳しく聞き出しています。それは、聞き役がこの樫崎氏であることが大きいのだと思いますが。
さて、これ以上は話してもしょうがありません。
一度本を開いてみてください。
特にお茶にゆかりのある男性の方は、是非一読してみてください。
大げさに言うと「人生観変わります」ですね。
私の2013年のベスト本の一つですね!
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