実は風邪を引いてしまいました。
私の風邪は鼻から来るみたいで、寝るときは詰まって苦しいし、起きてる時は鼻水がつーと垂れてしまうし、とてもしんどいです。今日もご飯はうどんをすすっておりますが、風邪のせいか味が全然わかりません。
せっかく武蔵野風肉汁うどんを作ったのに、肉は残すわ、美味しくは感じないわで、とても残念でした。
(食欲だけは減りません)
美味しさを感じるには、味覚だけでなく、嗅覚も必要だという話をよく聞きますが、風邪のときは本当にそう感じます。
鼻がつまっていると、味がなんだかよくわからなくなりますよね。
逆に嗅覚が邪魔して、美味しさが半減することだって多いんです。
長すぎましたね、ここからが今日の本題です。
楽茶碗の匂いが気になったことってありませんか?
何か鼻につく、その匂いの原因は大きく分けて2つあります。
■ 一つは買ったばかりの茶碗に多い、釉薬の匂い。
■ もう一つは使った茶碗に多い、カビの匂いです。
まず、買ってきたばかりのお茶碗や初めて使うお茶碗に多い、釉薬の匂いの取り方です。
ちなみにこれは赤茶碗や飴茶碗の方が起きやすいですね。
知っている人も多いかと思いますが、楽茶碗の焼き方は大きく分けて二つあります。ひとつずつ窯の中に入れて、取り出す「黒茶碗」の焼き方と、複数個を窯に入れて焼成する「赤茶碗」の焼き方です。
黒茶碗は、1000から1200度程度の温度で、数分という短い時間焼いて、すぐに窯の外に出します。
それに比べて、赤茶碗は800度程度の低温で、もう少し長く焼きます。
黒茶碗は、焼成時間が短いといえ、高温で焼かれているため、割と焼き締まります。
それに比べて、赤茶碗(飴茶碗や絵付の茶碗など)は温度が低いため、割と柔らかいのです。
せんべいより少し硬い程度の強度でしょうか。
そのためか、釉薬が溶け残ったような鼻につく匂いが残る場合があります。
これの取り方ですが、まずは間違ったやり方をお話しましょう。
それは、
「
煮沸をする」 です。
これは、絶対にやってはいけません!!何故かというと、赤茶碗は低温度で焼いているため、茶碗の中が焼き締まっていないのです。
そんな茶碗に煮沸なんてやってしまうと、焼き締まっていない部分にダメージをくらって
茶碗の強度が低くなります。
ダメ。ゼッタイ。( ̄▽ ̄;)
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で、正解というか、効果のあるやり方ですが、少しめんどくさいです。
でも仕方ない。皆さん頑張ってください。
それは、
「
お茶を点てる」 です。
稽古で余った抹茶などを使って、普通にお茶を点てて、捨てて、洗って、
乾燥して、またお茶を点てるという繰り返しです。
結局、匂い自体は釉薬のものなので、取ることはできないと思ってください。
その上で、お茶を点てることを繰り返すことで、少しずつ器の中に渋を付けていきます。
この時に横着して「じゃあ茶をいっぱい点てて少し放置しておけば、回数少なくていいんじゃない」と考える人がいるかもしれません。
やめたほうがいいと思いますが、無理に止めはしません。
ただそういうやり方は、業界的には俗で「古色を付ける」といい、不自然な景色になると思いますので、自己責任でお願いします。
あ、後注意するのは、一回一回しっかり乾燥させることです。
知っての通り、楽茶碗は茶碗の中まで乾燥させるのに、結構かかります。
(風通しの良い場所で、3日から一週間程度かかります)
これを失念していて、短いスパンで繰り返すと、先ほど書きましたが、茶碗が傷んでしまいます。
最悪、せんべいのようにボロボロ崩れ壊れますので、ご注意下さい。
(そんな茶碗を一度だけみたことがあります)
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次回はカビの匂いの取り方についてお話したいと思います。
それでは、今日はこの辺で。
さようなら。
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