
気になる茶碗の匂いのお話しをします。
3回目と引っ張ってきましたが、今回で一段落ですね。
さて、さっそく始めましょう。
前回は茶碗の匂いの原因であるカビの発生についてお話しさせていただきました。
原因がカビっていうのがわかったんだから、さっさと対策を教えろよという声も聞こえるような気がします。ではどうして私があんなに原因について説明したかというと、ズバリ匂い対策は
予防が一番だっていうことを言いたかったからです。
結論からいうと、匂いが発生してしまった時点で、それ以前のように戻ることは、ないとはいいませんが結構難しいことなのです。たとえて言いますと、お風呂場にカビが発生したとします。あなたはそれをどうやって除去しますか? ということです。
私なんかは迷わずカビキラーです。
でも、人の口に入れる、なお且つ陶器の中でも格段に弱いとされる「楽」茶碗に漂白剤を入れることなんてできやしません。
一度、漂白した茶碗を手に取ったことがあるんですが、確かにカビの匂いはしなくなっていましたけど、代わりに塩素系のプールの匂いが充満していました。あんな茶碗では飲む気がうせてしまいますねぇ。
では、肝心の本題です!
どうやって匂いを取り除くのでしょうか?
(答えは箇条書きにしました。後からコメントつけます)
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プランA : 電子レンジでガーっとする
プランB : 抹茶を点てまくる。
プランC : 米櫃の中に仕舞っておく
プランD : お湯を入れたら、ちょっと放置、でその後に乾かす。
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では参りましょう!
まずはプランAです。
初めに言っておきます。これは勧めません。
なぜかと言うと、効果はあるようなんですか、茶碗が痛むリスクが大きいので、
もうどうしようもない、ダメなら捨てるしかないような、そういう切羽詰った時にしかやらないで下さい。
ちなみに責任は取りません。取れませんし。
ではプランAのやり方ですが、電子レンジに中が入っていない空の茶碗を入れて、レンジで適当に加熱します。
具体的には茶碗がアツアツになるくらいで、私が横から見ていた時は一分単位で確認していました。
レンジで加熱すると、茶碗の中が完全に乾燥し、カビの胞子などが死滅します。
やりすぎにはくれぐれも気をつけて下さい。
プランBは、1回目で話した内容に近いです。
要は発生したカビの匂いを上からの渋塞いでしまおうという作戦です。手間はかかりますし、効果は少しずつですが、一番正統派のやり方ですね。
点てて、捨てて、洗って、乾燥させて、また点てる。それの繰り返し。
プランCは、一応書いていますが、試したことも試したのを見たこともありません。
古いお茶道具屋さんの主人や、先生方の間では昔から言われていることですね。
効果も、意味もよくわからないので、ここは流します。
最後のプランDですが、これは実際にはプランBと組み合わせて使って欲しいやり方です。
これだけは詳しく説明しますね。
まず、茶碗を用意します。
そこへ熱いお湯を入れます。どれくらいかというと、沸騰させた後のポットのお湯くらいでしょうか。
沸騰させたお湯でもいいのですが、あんまりボコボコすると怖いですから、程々に。
茶碗の縁ぎりぎりまでいれて下さい。
それから20分くらいつけておくと、茶碗の外側には、うっすらと汗がかかれます。
さらに10分程度つけたら、中の湯を捨ててください。
それを数日かけて、じっくり乾かしたら、プランBの通り、抹茶を点てましょう。
そうするうちに茶碗の匂いが気にならなくなると思います。
いずれの方法を試しても、それは皆様の自由ですが、茶碗がなるべく長く使えるように大切に扱って下さい。
一度匂いを取ったからといって、また湿気が残っている状態で仕舞ってしまうと、また発生するかもしれません。普段からの行いが一番大切ですね。
以上で終わりますが、今回のやり方を行っても、当方では責任は取れません。
試される際は自己責任でお願いします。